2016年1月15日金曜日

カタルシス

昨年の9月くらいだったか(もっと前かも知れない)、

雑化学ノート」という、ネット上のHPの記載内容を一式印刷して、バインダーに綴じた。



当時は、一つ一つの章が割と長く、
しかも専門的な話が出てきてたので全く読む気がしなかったのだが、
(でも、そんな状態でよくバインダーに綴じたと思う)

昨晩ふと、化学結合の話の章を読んでみたのだ。


すると不思議や不思議、

一通り話を追えて、理解しながら読み終えることができた。


最初、波動関数という、自分にとっては一番とっかかりにくい話から始まったのだけれど、
その後軌道の話、
結合性軌道と反結合性軌道の話、
混成軌道の話、
化学結合の話、
そして最後はベンゼンの化学(共鳴構造)の話、と、


まるで映画を一本見ているような筋の通り方で、
よくこんな、流れるような展開が書けるな、と感動してしまった。


で、カタルシスを覚えたのは、この中の結合性軌道と反結合性軌道の話。


今までも、このサイトに出ているような、
「2つのs軌道が出会うと、結合性軌道と反結合性軌道ができて、前者の場合は結合ができる」

というような話と、おきまりの図は何度も目にしてきたのだけれど、

「軌道が二つに分かれるとはどういうことか?」と、殆どイメージできないでいた。
(だから、文字通り「そうなるのか」と、無理矢理覚えていたところがあった)


だが、このサイトに出てきた、「二つの波動関数の和が結合性軌道で、差が反結合性軌道」という説明と、図(原子価結合法のところにあるもの)を見て、

「二つの関数の足し算と引き算をしているのか!」という理屈で、一気に理解できたのだ。


自分の中では、「二つのs軌道で結合性軌道と反結合性軌道と…」という説明よりも、

y=a(x)とy=a'(x)の、二つの関数が

y=a(x) + a'(x)
y=a(x) - a'(x)

となった時に結合性か反結合性かに分かれる、というほうが、イメージしやすかったのだと思う。
(式の中に+と-の符号が出てきているのが、その理由と思う)


もちろん、波動関数がこんな簡単な一次方程式ではないことは分かっているし、
細かい部分までは全然理解できていないけれど、


関数が出てくることで、今まで頭の中で引っかかっていたものが取れた感覚が、
とても気持ちよかった。








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