2015年8月30日日曜日

超持久戦

将棋(囲碁やオセロもですが)って当然、一手ずつしか指せないわけですが、


ここ数か月、自分は一度に3手くらい指そうとしてしまっていたんでしょうね。


トライアルに数社合格して、仕事も頂けるようになってきた。


駒組みが進んで、以前よりも戦える陣形が整ってきたわけですよ。


ただそこで、一気に局面を有利に進める手順をいろいろと考えてしまった。


駒組みが熟していくと、横歩取りのハメ手みたいに、一気に王手飛車がかかるようなことってないわけですよ。


だから、細かく歩を交換するとか、銀のポジショニングを変える、とか、こういう時こそ、陣形を更に良いものに組み替えていかないといけないわけですよ。


ただ、そこで先を急ごうとしてしまった。


数週間前は何事もなかったようにやっていましたが、今になると、仕事をしながらトライアルも受けて、更に勉強っていうのは、さすがにしんどい。


自分は結構睡眠をとらないと疲れが取れないタイプなので、8時間くらいは寝ないとパフォーマンスが下がる、っていうのもあると思います。


だから、ここ数か月で、まずまず組みあがった陣形を壊してまで、駒を先に進めようとしてしまったんですね。


最近疲れが取れないのも、そういうのがあるんでしょう。(精神的な疲れは寝てもとれない、ってビデオでも言われていましたし)


先の記事にも書きましたけど、やっぱり管理人さんに煽られて(?)、講座12か月目くらいには、15円前後のレートで合格して、いい報告をしないといけない、って自分で自分を急かしてしまったところがあったと思います。


ただ、それなりに取引もできるようになって、仕事から学べることも多い状況なので、


これからは当面、第二の陣形整備に専念したほうがいいのかな、と思っているわけでして。


さすがに、せっかく作り上げた玉の囲いを崩してまで敵陣突破を目指すのjは良くない。


会社勤めの方向けに「(知財関係の人たちは)今ある環境は大事にして下さい」と言われていますが、それは何も会社員に限ったことではないんでしょう。

トライアル合格までは1日15時間くらい机に向かっていた時もありましたが、

さすがにいまそれをすると、(トライアルやジョブでは仕込みの時以上に神経を使うので)、身体が持たなくなりそう、


というのが、ここ数週間の反省でした。


今は更に、駒の細かいポジショニングを変えていく時期なのだと思います。


そして相手の力も利用しつつ、駒がぶつかり始めたら、上手く捌いていく。


「現状維持は後退に同じ」という言葉がありますが、

自分の場合、今ある環境をもう少し大事にして、長い視点で駒組みを続けていった方がいいんじゃないかな、と思うに至りました。


それでも、先に進みたい気持ちはあるんですけどね。


ただ、先に進むあまり陣形が崩れるのは本末転倒なので。


今一度局面を見渡して、どの駒をどう動かしていくのかを考えていくことにします。



そういえば、かの巨匠大山康晴は、こういう局面での差し回しが絶品でしたね。

離れ離れになった金銀を玉に周りに近づけていく。

どうやったらあんな差し回しができるのか、と思っていましたが、

個人的にはやっぱり、ああいうのが理想ですよね。「戦わずして勝つ」っていうのが。



自分も将棋では、急戦で激しく切り合うより、穏やかな流れの中で相手の力も利用してポイントを重ねて局面を少しずつ有利にもっていくほうが好きだったので(そして、長期戦になればなるほど力は発揮できると思っていたので)、あまり余裕ぶっこいていることもできないんですが、焦らずに駒組みを進めていこうと思います。

ちなみに自分の将棋は、どちらかというと相手の攻めを丁寧に受けて切らすほうが多かったです。

と金を作ってじわじわ指していく方がいいんですよね。



ただ、将棋雑誌で読んだのは、羽生さんが強いのは「この局面ではこう指すべき」という解に、自分を持っていけるところなんだそうで。


普通の人は、自分の好み(嗜好)を元に指し手を考えて、自分の指し手に局面を合わせようとしててしまいがちなんですが、羽生さんはそうじゃなくて、局面に自分の手を合わせるのが上手いらしい。

だから羽生さんは得意戦法がなくて、何でも指せるし、何を指しても強いんですよね。


まあ、羽生さんから学べることは多いんですが、タイトル戦とかでちょっと勝ちすぎなので、もうちょっと別の人が勝ってほしいよな、とは思います。




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