2015年11月15日日曜日

長考に好手なし



という言葉(格言?)が将棋の世界にある。


たぶん、将棋にあるってことは囲碁にもあるんだろうけど。



名人戦や順位戦など、持ち時間が長い将棋は8時間とか9時間、一人が使えるのだけれど、


時には、1時間とか2時間、指し手を考えるのに時間を使う棋士もいる。




が、そういう時は多くの場合、手を考えているというよりは「手に迷っている」のだ。



例えば、指し手Aと指し手Bで迷っているとして、いろいろと先を読んでいる間に、「指し手C」も思い浮かんで、更に考えてしまう…ということもある。


これはある意味、「時間があるからこそドツボにはまってしまう」ことなわけで、例えば一手1分未満や30秒未満の練習将棋だと、そこまでは考えられないから、ある意味「決断良く」指せる、というのがある。




これは特許翻訳をしていても思うことなのだけど、翻訳を進めていて時々、「ドツボ」にはまってしまって先に進めなくなることがある。

自分が知っている幾つかの切り口で考えても分からないことがあって、こういう時はいたずらに時間を費やしてしまう。
(ビデオでも、「一文を訳すのに30分や1時間考えてしまうこともあるけれど」とは言われているが)



こういう時って多くの場合、思考がこんがらがっていて、一度席を立ったり、時間を置いたりすると氷解することも多い。


仕事をしていると、納期まで余裕がある時に分からないことがあると逆にしんどくて、他の仕事を抱えていないとか、外出予定がないとか、使える時間が多いと、変に深みにはまってしまいそうなのである。


だから最近は、ペンディングしていた文章と向き合う時も、時間を区切るというか、「この時間までに決める」みたいなことを自分のルールにしている(納期が迫ってから見直す、とかもある)。

時間制限がある方が、火事場の馬鹿力というか、脳が覚醒してシナプスの繋がりが強くなる気がしている(あくまで自分の場合の話で、しかも感覚的な話)。



そういう意味では、トライアルの時も、変に時間が沢山あると、いろいろ調べすぎて分からなくなることが沢山あったな、と、今日のビデオを見ていても思った。
(もちろん、いろいろ調べた内容が、時間差を置いてSOM化されるというのもあるけど…)



ただ、トライアルを2時間というのはちょいと厳しいな。今まで、48時間以内というのは経験したけれど。




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